“ 相続なんて、起きてから考えるよ〜 ”
これは、いたってフツウのこと。
しかし、今回登場するSさんは68歳
ご両親はまもなく90になろうという高齢。
仮にご両親が100歳近くまでご存命であれば
自分(Sさん)は・・・
そんなことは 見て見ぬ振りで時が過ぎ
お父様が病気で入退院を繰り返しはじめ
ある日医者から言われたのが
「すぐではないが、お父さん
そんなに長くはないかも知れません」
というコトバ・・・・
Sさんは、いろんなことをかんがえ始めました・・・
なんだか だんだん あせって・・・
Sさん
「今までは他人事におもってたけど
オヤジがあと5年生きたらオレは73さい。
いざ、その当事者になるとかんがえると
死んでから、全部やっるてのもキツイよな・・・
今のうちに・・・やれることってあんのかなぁ・・・」
―――そんなことを言いながら、
インターネットでいろいろ調べ始めました・・・
Sさん
「贈与・・・贈与・・・と・・・
う〜ん 贈与ってコトバしか入力してないのに
贈与税とか相続税とか国税庁とか・・・
そんなのばっかりだな・・・汗
知りたいのは、今できることが
あるかどうかなんだが・・・
“ 相続の準備 ” で検索するとどうかな・・・
身内が争わないよいうに・・・か。
ま、これは別に大丈夫だろ、うちは。
ああ、税金ってのがここでも出てるんだな・・・
やっぱ幾らかは払う感じなのか・・・
ん・・・? 認知症?
これは確かに大変そうな気がするな・・・
相続人のだれかが認知症だと
家庭裁判所で成年後見人の選任申立・・・??
その成年後見人が、認知症のひとに代わって・・・
―――うちだとどうなるんだ??
※Sさんは、見よう見まねで
家系図らしきものをかいてみました・・・
こうだよな、いまは。
んで、オヤジが亡くなると
オフクロ・おれたち兄妹妹の4人が相続人だろ・・・
んで・・・認知症で最も多いパターンが
妻・・・つまりオフクロだな。
オヤジが死んだときにオフクロが認知症だと・・・
遺産分割協議の際に・・・やっぱり“成年後見人”か!
明日死ぬとかなら別だけど
3年・5年って経ったら
オヤジもオフクロも90過ぎてるから
わからんぞ。。
いやぁ・・・けっこうマイッたぞこれは・・・」
Sさんは、ホントに他人事でなくなってきた・・・
そんな今の現状に
いても立っても、いられない気持ちになっていきます・・・
あれもいや これもいや なんとかなりますか??
―――会社での昼休みSさんは電話をしていました。
相手は、通勤中の道路沿いに10年近くまえできた
ある専門家の事務所。
事務所
「―――そうですか、お医者様からそう言われたんですね・・・
それで、すぐではないにしても、年々不安が大きくなると。
そう強く意識できる方は多くないと思いますが
私どもから見ても、的を得ていらっしゃいます。
―――ちなみに、
弟さん・妹さんは、Sさんと同じお考えなんでしょうか?」
Sさん
「いや、医者から父について言われたこと以外はまだなにも。
ワタシだけ先走ってしまっているのかもしれませんが、
何回かんがえても、やっぱり今のうちになにか有効な手立てが
ないものかと思いましてね〜・・・それで、お電話させてもらったんですよ」
事務所
「では、まず概要はわかりました。お昼休みもそろそろでしょう?
今日はひとまずここまでとしましょう。
ご家族にも、今のお考えはなしてみて
そのあと、こちらで何かできそうなことがあれば
ご連絡ください。わたしの携帯のほうが早いので・・・
090の・・・」
―――Sさんは、電話の中で
お父さんの財産が土地・建物・田んぼ・畑・預貯金。
田んぼ・畑は近所の2つの農家に貸していて、
年間20万円前後の賃料をもらっていること。
・親が死ぬまで何年も指を加えて待ってるのがちょっと。
・成年後見人の制度は、裁判所とか代理人とか面倒そうなので避けたい
・贈与は税金がかかるのが普通のようだが、なんとかならないか?
こういったことを打ち明けていました。
そして、昼休みに電話しただけのSさんには
とてもすべてを理解できませんが・・・
・公正証書遺言
・田んぼ・畑だけの生前贈与
・相続時精算課税制度
――生前の相続準備として幾つかの方法を
聞くことができました。
――その日の夕方、
ご両親からはすべて任せられたSさんは
弟さん・妹さんに連絡。
ふたりとも、その事務所へ相談することで
了解してくれました。
その旨を、担当者の携帯電話にかけ
後日、事務所で打合せをする約束をします。
・・・さて、Sさんの希望は叶っていくのでしょうか・・・
それでOKです おまかせします
本日は、先日相談した事務所にきたSさん。
・公正証書遺言
・田んぼ・畑だけの生前贈与
・相続時精算課税制度
などという文言があたまを駆け巡り・・・
正直、ちょっと難しくて面倒そうだな・・・
と、そう思っていました。
しかし、話が進んでいくうちに
父や母、弟や妹のこと
はては、甥や姪の人がらや
それぞれの人間関係まで汲み取って聞いてくれたうえ、
主として、Sさんの協力があれば
ある程度の準備まではできることがわかり、
いつしか、身を乗り出していました。
その事務所での提案内容はこちら↓
当初のSさんの希望
・親が死ぬまで何年も指を加えて待ってるのがちょっと。
・成年後見人の制度は、裁判所とか代理人とか面倒そうなので避けたい
・贈与は税金がかかるのが普通のようだが、なんとかならないか?
↓
事務所
「公正証書での遺言は、知らない人・・・
公証人や立会人など、何人も会うことになる。
お父さんの強い希望があれば、別ですが
Sさんや私どもで、公証役場などに説得してお連れする・・・
そんな感じになってしまうかもしれません。
ご高齢ですし、知らない人や場所・難しい話なんかで
疲れてしまうのも心配ですから、
現況をお聞きする限り、あまりお勧めできませんね。
それに今、お父さんはSさんにお任せされてるわけですから
死後の遺言というより
生前の贈与の方を優先するのが理にかなっていると思うんですよ。
でも、簡単に贈与と言っても
たしかに、税金のこと、相続の際のもめごとという
懸念も払拭はできません。
ですので、まずは懸念事項の田んぼ・畑だけ
Sさんに贈与してもらい・・・
そのあと、ご近所の農家の方々と
Sさんが直接相談などできるよにしてみてはどうかと思うんですよ。
(※これはSさんの希望の一つでもありました)
どうですか?」
Sさん
「たしかに、それは助かります。
もう父も90近いですから、このさき心配だったもんで・・・
わたしまで年取ってからでは、息子たちにまで(Sさんの)
しわ寄せ行きそうですから・・・
田んぼとかは、今すぐなんとかしたいです。
だけど、贈与税が高いんですよね・・・?」
事務所
「ご安心ください。さきほど税理士に確認しましたが、
贈与後はやはり200万円ちかい贈与税が生じます。
もちろん、これは避けたいので
納付の義務を先延ばしにできる
相続時精算課税という制度を利用しましょう。
税理士の費用は数十万円見ていただきたところではありますけど、
200万円近い贈与税はお父様がお亡くなりになるまで
払わなくてよくなります。
ちなみに、相続の際にも今回の贈与額と遺産をあわせて
一定の価額以下であれば、そのときも納税義務が生じません。
おそらく、今回のご相談内容のままであれば
贈与税も相続税も生じないであろうと
税理士のほうで申しておりましたので」
Sさん
「ありがとうございます。
では、ワタシはなにを準備すればいいでしょうか・・・」
―――こうして、Sさんはこの事務所に
今回のことを任せることになりました。
一連の手続きには
農地転用許可(行政書士)
田畑の名義変更登記(司法書士)
相続時精算課税制度(税理士)
など、いくつかありましたが
各専門家が連携して順調に進めていきました・・・
そして、希望していた手続きが
完了に向かっていきます―――。
普通 あそこまで やってくれるの?
今回の依頼から、手続きのおわりまでの印象を
Sさんはじめとした、弟さんや妹さんたちは
こう、つづっていらっしゃったようです・・・
Sさんたち
「とにかく、細かく進行状況をメールでくれてたから
不安を一度も感じなかったんじゃないかな・・・
田んぼとかを貸してるご近所さんとも
貸主が変わる(父→Sさん)際の合意書まで
出張して行政書士さんがハンコもらってくれたから
あれは、ホント助かりましたわ〜
しかも、お菓子まで包んで届けてくれったってんだからさ
(小作人の)どっちもお礼の電話くれてビックリした!
それに、うちらで面倒な書類つくったりすることもなかったし
手続きごとに、先生(対応した士業)たちから渡される
必要な書類に署名・押印するだけだったもの。
田んぼの名義も変えてもらったし
税金も今んとこ納付しなくてよくしてもらったし・・・
ひと安心だな・・・・」
そして時が経ち
Sさんのお父様は旅立ちました。
その際、遺産となっていた土地・建物・預貯金は
みんなが納得するかたちでそれぞれ相続しました。
(※税金の方も、税理士にまかせて0円)
―――そして、Sさんたち、
今度は自分たちのお子さんに、今回のようなしわ寄せがいかぬよう
相続した遺産について、責任を持って対応中とのことでした。
追伸
手続きやサポートで悩まれる多くの方は、自分に合った専門家事務所探しで悩んでおられます。
中には、他の事務所で高い予算をかけてしてもらった手続き等が合わず(専門分野ではない事務所に、知人の紹介ということで断りににくく、そのまま頼んでしまったのが原因だったとか)、帯安(たいあん)行政書士事務所に問合せいただいた方もおられました。
手続きやサポートを頼むということは、費用だけでなく、あなたの大切な時間を使うということです。
打合せ、現状確認など、すべてに時間がかかります。だからこそ、ご自身に合った事務所に出会っていただきたいと強く思います。
もし、帯安(たいあん)行政書士事務所の方針などに興味を持たれましたら、お気軽にご相談ください。
帯安(たいあん)行政書士事務所は、行政書士ができるお手伝いに必要性を感じている、すべての方にとって身近な行政書士事務所でありたいと思っています。
お問い合わせ頂く際は、問合せフォームでも、お急ぎであればお電話でも大丈夫です。
また、必要に応じて、出張もさせて頂きます。
あなたのそばに、なんでも話せて手伝ってくれる、頼れる仲間がいることを願って。
【この記事は、司法書士、税理士、行政書士の監修を受けて作成しております】